アメリカでのいい話 ②

 アメリカではホ-ムレス問題は大きな社会問題、そんなアメリカで、サンタモニカ海岸のレストランでバイトしたある夏、ひとりのホ-ムレスの黒人青年に出会いました。

 

 このお店での私の仕事はお客さんの整理、ですが、ランチタイムになると入店待ちの列に並ぶ体の大きなホ-ムレスの黒人青年がいました。いつも所持金はなく、周りの人におごってもらってランチを食べるので、お店にとっては困った人でした。

 ある日、注意をするようにマネ-ジャ-に言われ、彼に「お客さんの迷惑になるので、今日のところは帰ってください」と頼みました。彼は「OK!OK!」とは言うけど、全然帰る気はありません。でも、憎めない好青年で、ニコニコしながら「仕事が見つかったら、ちゃんと払うから」と言います。そうして私が困っていると、いつも誰かが「私が払うから・・・」と言います。そうしてお昼を食べて帰ると、数日後にまた来て、あ~!嫌な役だと思いながら、彼とのランチタイムの小さな押し問答が始まっていました。

 

 ところが、数週間過ぎた頃から彼が来なくなりました。ランチタイムは静かになったけど、彼はどうしたのだろうと心配になりました。ロスアンゼルスのホ-ムレスは夏は涼しいサンタモニカ海岸付近に来て、冬は内陸のダウンタウンに移動すると誰かが言っていて、もう初秋の頃でダウンタウンに移動したのかもと考えていました。そんなある日・・・

 

 いつものようにランチタイムの入店待ちの列の整理をしていると、こちらをじっと見るス-ツ姿のビジネスマン風の男がいます。ニコニコしてこちらを見ているので誰だろうとよく見ると、なんとあの黒人青年です。片手に20ドル札もって白い歯を見せて「約束どうりお金をもって食べに来たよ」とニコニコとあの笑顔で言います。私は嬉しくなって思わず彼を抱きしめました。銀行に就職して最初の給料で来たと嬉しいことを言って食べていきました。

 

この彼との出会いは忘れられません。

ホ-ムレスになんどもランチをおごってあげるアメリカの人たち。

何度失敗しても、本人にやる気があれば復活ができるアメリカ。

日本も見習わなくては!!!