アメリカでのいい話①

最近、新東京都知事になった小池百合子さんが、都民ファ-ストとよく言っています。そのファ-ストにちなんだ良い話をひとつ。

 

 アメリカに住んで居た時のお話です。近所にちょっと小うるさいおばあさんがいました。犬の散歩で家の前を通ると、「犬を前庭に入れるな」という程度なのですが、誰にでも言うので近所の人もちょっと嫌っていました。でも、小うるさいおばあさんは日本的ではありませんか。私は懐かしい感じがして、いつもニコニコしておばあさんの小言を聞いていました。そんなことが何回か続いたあと、「Youはいつも私の小言をニコニコして聞いて面白いね」といわれ、いつの間にか世間話をする関係になっていきました。

 ある日、いつものように散歩していると、おばあさんが綺麗な服を着て家の前に立っているではありませんか。珍しいなと思って「お出かけですか」と声をかけると、「友達が迎えに来るので待っているところ」という。そう言うと、また、いつものように世間話を話し始めました。

 10分ぐらいすると、一台の車が目の前を通り過ぎて50mぐらい先に止りました。中からス-ツ姿の白髪のおじいさんが出てきて、ワイシャツやネクタイを直し始めました。おばあさんのお待ちかねの人です。私がおばあさんに「おばあさんのために身なりをきちっとし直しているよ」と言ったら、おばあさんの顔がみるみる女性の顔になって、嬉しそうに「YES」といいました。そして、白髪のおじいさんは車をユ-タ-ンさせておばあちゃんの前に止めると、さっと車から出てきておばあちゃんのためにドアを開けてエスコ-ト。おばあちゃんは「どうよ!」という顔を私に向けて車に乗っていきました。

 おじいさん、おばあさん、カッコ良すぎ!素晴らしい!アメリカの素晴らしい一面をみせてもらった一瞬でした。